パート・アルバイトの健康保険について

健康保険とは

健康保険とは、日本の民間企業の従業員に適用される公的な医療保険を指します。

アルバイト・バイトであっても『2か月以上の雇用期間を定めて雇用される者であって、1週間の労働時間が正社員の概ね4分の3以上、かつ、1ヶ月の労働時間も正社員の概ね4分の3以上』という条件を満たす場合は、会社を通じて加入しなければなりません。

保険料の負担は会社と折半であり、個人が加入する『国民健康保険』よりも保険料額が少なくて済むので、アルバイト・バイトで働く際は、求人欄に「社会保険完備」あるいは「社会保険あり」といった表記があるか、労働契約書に当該表記があるか、といった点を必ず確認するようにしましょう。

健康保険には以下の種類があり、組合健康保険に加入していない企業は協会けんぽに加入することになります。

■協会けんぽ
全国健康保険協会が運営する、公的な法人である。平成20年に設立され、主に中小企業で働く会社員とその家族が加入する。以前は政府管掌健康保険と呼ばれ、社会保険庁が運営を行っていた。

■組合健康保険
大企業が独自にまたは同じ業種などの会社が集まり組合を設立し運営する。組合に参加している企業の会社員とその家族が加入する。

保険料率や給付内容を各組合で決定することができ、有利な内容であることが多い。因みに、我が国の医療保険制度は旧西ドイツのものを参考にしていると言われ、昭和2年に健康保険法が、昭和13年に国民健康保険法が施行され、昭和36年の国民健康保険の全面実施により、「国民皆保険」が実現している。

健康保険の適用事業所

健康保険への加入は企業単位でなく事業所単位で行われます。

健康保険が適用となる事業所は、法律により加入することが義務付けられている事業所(強制適用事業所)と、厚生労働大臣の認可を受けて加入する事業所(任意適用事業所)に分かれます。

アルバイト・バイトで働く場合であっても、可能であれば事前に確認した方が良いでしょう。

■強制適用事業所
・法人事業所
・個人事業所
のうち、飲食業・サービス業・農林漁業等を除く一般の事業所で従業員が5人以上の事業所

■任意適用事業所
任意適用事業所とは、強制適用事業所とならない事業所で日本年金機構の認可を受け、健康保険の適用となった事業所のことである。

当該事業所で働く半数以上の人が適用事業所となることに同意し、事業主が申請して日本年金機構の認可を受けると適用事業所になることができ、働いている人は、基本的に全員が加入することになる。

適用事業所になると、保険給付や保険料などは、強制適用事業所と同じ扱いとなる。また、被保険者の4分の3以上の人が適用事業所の脱退に同意した場合には、事業主が申請して日本年金機構の認可を受け、適用事業所を脱退することができる。

健康保険の被保険者

事業所が健康保険の適用を受けた場合、法人から労働の対価として報酬を受け取っていれば、法人の役員も含むすべての被用者は原則として被保険者となります。

アルバイト・バイト、パートとして使用される者の加入については、その雇用形態ではなく、法人との間に常用的使用関係があるかどうかを労働日数、労働時間、就労形態、職務内容等を総合的に勘案して判断されます。

具体的な取扱い基準については、次のようになっています。
【被保険者となる基準】
・1日又は1週間の勤務時間が、正社員の勤務時間の概ね4分の3以上であること。
・1ヶ月の所定勤務日数が、正社員の概ね4分の3以上であること。
また、以下の場合は日雇特例被保険者となります。ただし、「適用事業所等において引き続く2月間に通算して26日以上使用される見込みのないことが明らかであるとき」として年金事務所長等の承認を受けた場合はこの限りではありません。

【日雇特例被保険者となる基準】
・日々雇用される者で1ヶ月未満の者
・2ヶ月以内の期間を定めて使用される者
・季節的業務(4ヶ月以内)に使用される者
・臨時的事業の事業所(6ヶ月以内)に使用される者
なお、健康保険の加入者は退職後も「任意継続被保険者」として最長2年間は被保険者となることができますが、その場合の保険料は通常の被保険者のように労使折半ではなく、全額が自己負担となります。

健康保険の被扶養者

健康保険の被保険者によって生計を維持されている者は、協会けんぽや健康保険組合といった保険者の認定を受けることによって、被扶養者として健康保険の適用を受けることができます。これは健康保険の保険料免除の1つの形態であって、被扶養者に保険料の負担はなく、仮に被扶養者の数が増減しても被保険者の保険料額に変化はありません。

元々は収入を得られない子供や障害者、専業主婦などが想定されていましたが、社会環境や家族のあり方の変化等により、その様相は変化してきています。

60歳未満の配偶者は、被扶養者認定とほぼ同時に国民年金第3号被保険者になります。

【被扶養者として認定される条件】
・被保険者から三親等内の親族
・年収130万円未満(60歳以上の者等については年収180万円未満)で、被保険者の年収の1/2を超えないこと
・祖父母・父母・配偶者・子・孫・弟妹以外の者の場合は同一世帯に属していること
・祖父母・父母・配偶者・子・孫・弟妹で同居していない場合は被保険者から生活可能な額の仕送りを受けていること
※上記の年収とは、給与、年金、不動産収入等、定期的な収入を指す。給与の場合は、労働の対価として支払われているものすべてが対象であり、諸手当や交通費も含んだ税引前の額です。

預貯金、相続等による一時的な収入、負債などは収入条件の判定から除外されます。

健康保険の給付内容

健康保険は、被保険者、および、その被扶養者の疾病、負傷、死亡、出産について、保険給付を行います。

被保険者本人
・療養の給付
・入院時食事療養費(平成18年4月1日から入院時の食事の負担が、1日単位から1食単位に変更されました)
・入院時生活療養費
・保険外併用療養費(保険医療機関等で評価療養や選定療養を受けた場合に支給)
・訪問看護療養費
・療養費(被保険者証を保険医療機関等に提示できないなど保険診療を受けられない場合に、上記の給付に代えて支給を受けられる制度)
・高額療養費(療養の給付等の自己負担金が著しく高額になる場合に支給)
・高額介護合算療養費(介護保険の自己負担金とあわせて自己負担金が著しく高額になる場合に支給)
・移送費(病気等で移動が困難な患者が、医師の指示で一時的・緊急的必要があり、移送された場合)
・傷病手当金(療養のため労務に服することができない場合の所得保障として1日につき標準報酬月額の30分の1の額の3分の2に相当する金額を支給)
・埋葬料(死亡時に5万円を支給)
・出産育児一時金(妊娠85日以後の出産時に1児につき39万円を支給)
・出産手当金(出産のため労務に服することができない場合の所得保障として出産日(または出産予定日)の42日前(多胎妊娠の場合は98日前)から出産後56日の期間1日につき標準報酬月額の30分の1の額の3分の2に相当する金額を支給)

被扶養者
・家族療養費(療養の給付、入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費及び療養費の支給の家族版)
・家族訪問看護療養費
・高額療養費
・高額介護合算療養費
・家族移送費
・家族埋葬料
・家族出産育児一時金

健康保険の自己負担割合

健康保険の被保険者が療養の給付を受ける場合、その自己負担割合は、平成15年以降、3割となっています。なお、70歳から74歳の高齢受給者で一定以下の所得である人については、従来、自己負担割合が1割となっており、平成24年4月からは自己負担割合が2割に上昇する予定となっていました。しかし、特例軽減措置の延長が決まり、平成25年3月までの1年間についても、平成23年度同様に2割負担への引上げが凍結され、1割負担に据え置かれることとなりました。なお、75歳以上の高齢受給者については、一律1割負担となっています。また、協会けんぽでは、厳しい財政状況の中、保険料の上昇抑制、および、被保険者の自己負担額軽減の一環として、ジェネリック医薬品の使用を促進する取組みを行っています。なお、自己負担割合の変遷については、昭和59年に定率1割自己負担が導入され、平成9年に定率2割自己負担に引き上げられました。

その後、健康保険の財政悪化等を背景に、平成15年に定率3割自己負担に引き上げられ、現在に至っています。

健康保険の保険料負担

健康保険は、事業主と被保険者で保険料を折半し負担します。

組合健保は、協会管掌健保に比べて保険料率が低い組合が多いですが、財政基盤が脆弱な組合健保の中には協会管掌健保の保険料率を超えるものが存在しています。

健康保険の保険料は、被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額に保険料率を乗ずることによって計算されています。
保険料=標準報酬月額×保険料率

標準報酬月額とは、被保険者の報酬月額に基づき、標準報酬月額等級表の等級区分によって定められています。

健康保険法第3条第5項によると、報酬とは「通勤交通費、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対償として受けるすべてのものをいいます。また、標準賞与額とは、3ヶ月を超える期間ごとに支給される被保険者の賞与に基づき、千円未満端数を切り捨てて決定します(上限額あり)。なお、政府管掌健康保険が2008年10月より全国健康保険協会に移管され、それに伴い全国一律だった保険料率も医療費に応じて各都道府県別に決定することとなりました。

医療費や高齢者医療への拠出金の伸びに対して、保険料収入の元となる被保険者の総報酬額(賃金)の伸びが追いついていないため、各保険者の財政は非常に厳しい状況となっています。

このような状況に伴い保険料率は年々上昇する傾向にあり、平成24年度の協会けんぽ東京支部の健康保険料率は9.97%となっています。

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